SRG-S ラフトクランズ・アウルン レビュー


「ヴォーダの闇に還れ!」


スーパーロボット大戦J』及び『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』に登場する異星人・フューリーの機動兵器。フューリー内では「騎士機」とも呼称される。太古の昔、フューリーの母星を襲撃した存在との決戦兵器として開発、量産されたが、戦闘により大半の機体が失われており、現存している機体は極僅かとなっている。太古の機体ながら性能はフューリーの現行機を凌ぎ、フューリーでも選ばれた者しか搭乗できない。アウルンはアル=ヴァン・ランクス専用機で彼の戦闘スタイルに合わせた調整が施されている。
最大の特徴としてラースエイレムという、「時間を止める」に等しい力場を発生させるという非常に強力なシステムを搭載しているが、触媒となる物質が既に存在せず、新たに得られないため使用限界がある。騎士道を尊ぶフューリーにとって使用自体が禁忌となっており、女王の許可がなければ使用が許されない。など使用には大きな制約がある。

スパロボJでは、いわゆる敵の指揮官メカなポジションであり、幹部3名が色違いで登場。必殺技の戦闘アニメがそれぞれ異なるというカスタム感と、敵なのにヒロイックなデザインがツボでした。さらに隠し要素で主人公機として使用できるという特別感もあり(条件はゲーム3周クリアとハードルめっさ高いけど)、Jでは主役3機よりも人気がある機体として知られていました。そして10年ちょっと経ちOG参戦。現行フォーマットでアップデートされた戦闘アニメは「ラフトクランズ=カッコイイ」という10年前のイメージを損なう事なく、見事なまでのカッコ良さでした。新設定のファウネアとカロクロアも納得のいくアレンジでこれもカッコイイ。青いの出なかったのが残念ではありましたが、次ので何とかしてくれるでしょう、たぶん。
デザインは柳瀬敬之氏。今や売れっ子デザイナーですが、ラストクランズはフリーになって初期の仕事で、以降はWの主役機デザイン、OGOVAのジャケットイラスト(メカ部分)、OGSではカットイン原画、同人誌も出していたりと、OGとはけっこう縁深い人だったりします。(ガンダムヴァーチェ見た時、ヴァルガードやん!て思った)

以下画像。パーティングライン処理、ポイント塗装、ツヤ消し仕上げ。







▼正面。背面。








▼バストアップ











▼オルゴン・ソード・ライフルとクロー・シールドを装備。
武器が非常に巨大なので、画像に収まりません。








▼主武装である、オルゴンソードライフル。剣としても銃としても使用可能。銃として使う場合は中心部からオルゴン・エナジーを発射。
武器がデカい上に重いので、スタンドがないとポーズが維持できないです。








▼剣として使う場合は、刀身にオルゴンエナジーの結晶であるオルゴナイトを形成(オルゴン・マテリア・ライゼーション)
この「その場で結晶を形成し、武器として用いる」というのがJ機体の最大の特徴で、剣や槍がモリモリ発生したり、塊を作ってぶつけたり、ビームに結晶のツブツブを混ぜたり、相手をブっ叩いた後に結晶がパリーンと割れる演出など、戦闘演出にオリジナリティがあり、見応えがあるものになっているのです。








▼武器が重い上に、エフェクトパーツでさらに重量増加。スタンドがないと(以下略








▼シールドの先端が開きクローが展開。相手を捉えて引きずり回したり、オルゴナイトの塊をマテリアライゼーションして、ぶつけたりする。
ラフトクランズ・カロクロアは両腕にシールドを装備しており、両腕のクローを展開、オルゴナイト・バスカークローを使用可能。








▼シールドのギミックは可動ではなく、差し替え式です。








▼胸部と肩部から一斉発射する高出力砲、オルゴン・キャノン。
ラフトクロンズ・ファウネアは胸部にソードライフルを接続、さらに高出力なオルゴナイト・バスカーキャノンを使用可能。







▼ラフトクランズ・アウルンの必殺技である、オルゴナイト・バスカーソード。ソードライフル自体が柄となり、長大なオルゴナイトの剣を形成。





▼白い部分の範囲に、半透明のバカでかい剣が生えると思って下さい。
ゲーム上でのグラフイックはディフォルメされてますが、リアル頭身の実寸だと本当にでかい。実際に立体物を手に取ってみれば、エフェクトパーツが付属しないのは納得せざるを得ないです。まず箱に入らない。立体化したとしても重量でまともに保持できないと思われます。





とにかく武器の加重が凄いので、腕部の可動範囲など必要最小限。軸可動が中心でこの辺はよく考えられていると思います。ボールジョイントなんて使ってたらヘタりまくるだろうし。コトブキヤにしては珍しく手首に拳や平手が付属しませんが、まぁ劇中でも両手は塞がりっぱなしだからね。
全体的に武器が持て余し気味でポーズもあまり付けられないし、合わせ目もそれなりに出るけど、それを差し引いても、よくぞこのカッコイイ機体を抜群にカッコ良く立体化してくれたと思います。概ねそれだけで満足してます。
まぁ、バスカーソードはPET樹脂のペラッペラなやつでも付属して欲しかったなーとは思うけど。
MDキット化に次があるなら、ライバルというか、バカップル相手のベルゼルート・ブリガンディが欲しいなー、今のコトブキヤならアーマー分離変形ギミックも難なくできるだろうし。