7月3日

翠星のガルガンティア 最終回
「くたばれブリキ野郎」 いかん、全部チェインバーさんに持っていかれた。レドへの呼称が「あなた」になった所で泣きそうになりましたよ。同じ技術で作られた機械でも、神と自称するくらいイカれたストライカーと、自己判断でレドを生かしたチェインバーさんとで辿り着いた結論がこうも違うのは、レドやガルガンティア船団との対話による積み重ねがあったからという事か。ただ、チェインバーさんがカッコ良過ぎて、そのぶん他が霞んでエピローグが駆け足気味だったのは致し方なし。エイミーは犠牲になったのだ・・・つか、このままあと1クール続けば良かったのにッ・・・! 最後にベベルが語っていた考古学の話は、要するにオルダム先生はクジライカの正体も過去の地球の事も把握しながら黙っていたという事かね。そしてラストカットの海に沈んだチェインバーさんにヒディアーズの幼生態がくっついてるというシーンが少なくとも地球に於いては全てが丸く収まった感じがして良いラストシーンだった。綺麗に終わったから直接的な続編とかは無いかなぁ。同じ世界での別の船団の話とかならできるだろうけど。
機械との対話、異文化交流、人間の進化の成れの果て、機械に支配されるディストピア、などなど古典SFの王道を今風に調理し、科学的な知的欲求を刺激するこれぞまさしく「SF」って感じで大満足でした。個人的には会話劇の巧みさに毎回関心しきりだった。みんな賢くて適切かつ納得のいく判断が取れているから観ててストレスがまったく感じなかった。そしてジャンル的には間違いなく「ロボットアニメ」といえる作品であり、この作品の成功によって今後オリジナル物の企画が通りやすくなるのだとすれば喜ばしい事であると思います。