『STAR DRIVER 輝きのタクト』第1話



「知らない男の子のにおい・・・」「着いたんだ、僕の新しいステージに」「綺羅星☆!」「アプリボワゼ!」『貴様、銀河美少年かぁぁぁーーー!?」「颯爽登場! 銀河ァァァ・・・美少年!!」

「オレの名前はツナシ・タクト! 南国にある島の学園に入学するためテンション上がりすぎて泳いで渡って死にかけたがカワイコちゃんに人工呼吸してもらってラッキー! 先輩達からも歓迎を受け、オレはこの学園で青春を謳歌するぜ!」

と思ったら、学園生徒は見るからに怪しい仮面を被り、恥ずかしい合言葉を使いこなす謎の秘密結社でした。学園、美少女、イケメン、メカでお送りするボンズ製作日5ロボットアニメ。脚本が同じ『少女革命ウテナ』を彷彿とさせるエキセントリックな台詞回しやビジュアルは「メイドにケモノ耳とか!」や「仮面かぶってても正体わかるだろ!」とツッコミながら視聴するのが正しい楽しみ方。第1話の内容はヤングガンガンで先行連載されているコミック版とほぼ同じ。しょっぱなから説明なしの固有名詞ありまくりでサッパリワカランという人も多いだろうけど、■公式サイトで配布されてるPDFファイルでだいたい解説されてます。
島の遺跡に約20体存在するロボ「サイバディ」が封印されており、島の巫女でないと封印は解けない。この封印の素体状態をフェーズ1。巫女を使って封印を解き、パイロットが電気柩と呼ばれるコクピットに乗り「アプリボワゼ」して可動状態になって遠隔操作するまでがフェーズ2。その際、「ゼロ時間」と呼ばれる特殊空間が発生。サイバディの可動中はゼロ時間以外の時間が停止し、逆にゼロ時間の中でないとサイバディは動かせない。このフェーズをどんどん上げていって最終的にゼロ時間を突破し通常空間でサイバディを動かせるようにするのが敵である綺羅星十字団の目的。それでタクトが巫女でも仮面かぶってるわけでもないのにゼロ時間で動けてサイバディを召喚、フェーズ3である内部に乗って操縦までしたもんだから「お前なにもんだ、銀河美少年か!?」という流れになったと。「銀河美少年」というのは、なんか伝説的存在みたいなもんらしい。
メイン視聴者層狙いとしてはボンズコードギアスといったところ。タクトが最初からだいたい事情を把握しているようなのでテンポよく進み、第1話でロボ登場して次回に続いたりもせずに戦闘シーンもきっちりやったのでロボットアニメの第1話としては完璧。『トップをねらえ2!』のバスターマシンみたいなデザインのサイバディは動けばカッコいいし、ボンズなので戦闘シーンの作画テンションは常に高クオリティ。そして最近は深夜U局アニメだってちょっとした露出でも光とか影とか湯気とか入れるのに夕方5時で女性の裸体にまったくジャミングを入れないあたりに気概を感じるぜ・・・。
あとはボンズオリジナルSFロボ作品のNGワードである「宗教」「ロードムービー」を回避し、ロボットアニメだというのを忘れない程度にボーイミーツガールすればいけるんじゃないかな!