スーパーロボット大戦スクランブルコマンダーthe2nd レビュー

フラゲして現在13話。
前作がなんと言うか・・・アレというか・・・・・・良くも悪くも実験作だったので、発表当時から微妙微妙言われていたスクコマ2ですが、いざプレイしてみると・・・・・そんなに悪くない。と、いうか普通にプレイしてます。
これは、前作で問題だった部分がほとんど解消されているからだと思えます。どのくらい前作の不満点が解消されているかというと〜


・【全体的にボリュームが無かった】
前作は主役級キャラしか登場しなかったけど、今回はサブキャラも含め登場人物が通常のスパロボ並みに多いので会話のノリ自体はほぼスパロボそのまま、だからストーリー自体はまったく違和感無し。ホントに普通にいつものスパロボです。「特機法」という、スーパーロボットを運用するには大幅な制限が加えられるという設定は面白いし。
全体的な話数も30話以上はあるんで、10時間足らずでクリア、なんて事にはならんでしょ。


・【地上戦しかなかった】
今回は空中戦と宇宙戦が加わって、これで戦闘のシチュエーションは大幅に広がってます。やっぱ飛行するユニットと歩行するユニットが一緒に進軍している姿を見るだけでもかなり雰囲気が変わる。


・【1話あたりの出撃数が少なかった】
これは前作の5機から8機に増加。これでもまだ少ないと思えるけど、それとは別の対応が取られており、1話あたりで戦闘が同時発生して最大3箇所に発生するようになってます。分かり易くいうとステージ毎にチーム分割してる感じ。その戦場の中から派遣するユニットを決定するため1話あたりの最大出撃数は24機になっています。ここまでくると少ないとは感じない。あと前作は1話で受けたダメージが次のシナリオでも完全回復しないとかありましたが、今回はそういうの無いです。
あと登場ユニット自体も前作は主役級しか出ませんでしたが、脇役ユニットも登場します。ガンダムWは全員出るし。Gガンナーにコスモダイバー、ブルーガーとか、柿崎バルキリーとか。


・【リアルタイムってめんどかった】
基本システムは前作とそれほど変わってないけど、今回新たに加わった『追跡』というコマンドが追加。これは1機リーダーユニットを決めて、それに追従するユニットを決定。そうするとリーダーユニットにくっついて同じ行動をとるという、リアルタイム小隊システムともいうべきもので、最大8機の出撃の場合は4:4にして部隊を2つに分けるとか。1機だけ離れてしまったユニットはリーダーに「追跡」指示を出せば合流しようとするし、これで操作は非常に簡単になってます。
あと難易度的な部分ではゲーム始めに難易度設定が4段階で決められます。自分はノーマルでやってますが、ゲームバランスは大味。戦闘が始まったらとりあえず、リーダーユニットと追従ユニットを決定して敵の居る方向へ進軍ルートを決めて、後は状況を見てルート変更、必殺技の使用、アイテムでHP回復の指示を出す、という感じです。多少もたついても大丈夫。少しは頭を使う局面もあるけど、今んとこ大変とか疲れるとかは感じないです。


不満点は、インターミッション画面でユニットやキャラの詳細が見れないこと、メッセージスキップができないこと、会話画面のレスポンスが悪い。といったところ、この辺の細かい部分はもうちょっと気を使って欲しかった所。




あと、各原作の扱いはというと
ガンダムSEED DESTINYは、OPムービーからウィングゼロとデスティニーが戦っていたのでもしやと思ったが、完全にシン=敵、キラ=味方。シンは初登場のユニウスセブン破壊ステージこそ操作できたけど、以後ミネルバは敵として登場。対してキラはフリーダムが登場してからすぐ仲間になる。中盤くらいはミネルバチームを使うと思ってたけど、まさかここまでキラ様主役でくるとは思わなんだ。
Zガンダムは劇場版仕様なんでフォウはゆかなでハヤトは勇者王。ゴーダンナーはわりと原作忠実。「光司鉄也の名前はややこしい」というネタあり。マクロスゼロは登場時点すでに原作エピソードは終了しており、VF−0も旧式扱いという、えらい大胆な構成になってます。
ぶっちゃけ、今回も実験作は実験作なわけで、音声や顔グラフィック原画など今後のスパロボに流用するものは流用すると思うんで、この4作品は近いうちに王道スパロボの方にも出るかと。フォウのゆかなも某美少女艦長の声も録ったんじゃないかなーと妄想したり。あとダンバインの顔グラフィックが全員新規になっていた。これも出るか?
バンプレオリジナルの羽々斬は、主人公とオペレーターが居るけど声誰か分からず、スクコマはOGにも入っているのでこれも要チェック。


全体的に見て、「これがスパロボなのか」といえば「スパロボ」ではないです。例えばライバルキャラ同士を戦わせて必殺技でトドメを刺す、といったシチュエーションエディット要素や、原作エピソード再現といったデータベース的な要素を求めるのであればそれは違います。
グラフィックこそキャラの顔原画を流用しているとはいえ、フォントが違うしBGMの雰囲気も違う。そもそも製作がSRプロデュースじゃなくてベックなんで、ACEと同じスパロボ亜種です。でもストーリーのノリ自体はスパロボそのもの。こういったロボット混載ゲームが好きで、リアルタイムSLGがとにかく苦手という訳でもなければ、普通に遊べると思います。
少なくともプレイした感じでは前作ほど「やっちまった」とは思わない。というか発表当初よりもかなり好印象。