キングゲイナー・オーバー!

ウルグスクの領主がコレクションとして秘蔵していた高性能オーバーマン。エクソダスの騒動に紛れてゲイナー・サンガが乗り込み、機動時のネームエントリーの際にキングゲイナーと名付けられる。以後ヤーパンの天井の主戦力としてエクソダスを阻止せんと追手を送り込むシベリア鉄道やセント・レーガンのオーバーマンと戦うことになる。
オーバースキルは「加速」 それ以外にも戦いの中で次々と特殊能力が発現していき、冷気を操ることもできる。その能力からオーバーデビルの眷属であることが判明。最後には復活したオーバーデビルに対しオーバーヒートを発動、撃破に成功している。


というわけで『オーバーマンキングゲイナー』なんですが、近年ロボットアニメの傑作であることは観た事ある人なら分かるでしょう。
躍動感溢れる演出に、バイタリティ溢れる魅力的なキャラクター。イカス主題歌。
それよりなによりロボットアニメしている作品であります。
いわゆる“スーパーロボット系”とされる作品ならば、ロボットが存在しないと作品として成立しないために、当然のように合体シーンや必殺技という「ロボットアニメとしての必然」を盛り込んであり、ロボットアニメとして成立しているわけですが、
こと“リアルロボット系”とされる作品は、設定や人間ドラマが主眼に置かれ、人と人同士の戦争を舞台にする場合が多く、それを重きに置くために「戦闘をする」行為自体に必然性や説得力をきちんと描かないと、戦闘シーンを入れる必要性自体が無くなってしまったりする場合が起こるのです。とみに最近の作品はこの傾向が強いです。
キングゲイナーの場合はいちおうカテゴリとしてはリアル系の属する訳ですが、これがもう毎回毎回戦闘シーンの連続でロボット出ずっぱり。
それでいて人間ドラマもしっかり描いているという絶妙なバランス。
よく考えてみると富野由悠季監督のリアルロボット作品は昔から戦闘シーンは毎週しっかり描いていた。それほど派手な戦闘シーンのなかった∀ガンダムだって、主役のホワイトドールは牛を輸送したり橋になったり洗濯機になったりと毎週活躍していた。
それに比べると最近のリアル系で言うとアレ*1とかアレ*2とか、登場キャラが屁理屈こねて「戦いたくないー」とか言って、本当に戦わず戦闘シーンがまったく無いまま話が終わる回が何度もあったりするんだから、何のためにロボットアニメを名乗っているのかと思ったりします。
こういった、ロボットアニメというものを「みんなが思ってるのと違うかもしれないけど僕はこういうのが作りたいんだ」と、何か勘違いして製作している人や、
これらの作品をロボットアニメとして観て物足りないと感じた人は騙されたと思って観てみましょう。


何でこんなこと書くのかというと、やっぱキンゲってまだまだ観てない人が多いと思うのですよ。
主役ロボであるキングゲイナーを初めとした登場メカは立体化に恵まれず、今まで可動フィギュアなんて皆無だった訳で、やっぱあのデザインで喰わず嫌いをしている人が多いのかなと。実際に動画で動く姿はかっちょいいんだけどねえ。


そういう訳でリボルテックでの商品化はまさにファンが待ちに待った決定版なのです。キンゲ好きなら買わらいでか。
ていうかコレのためにリボルテック応援していたようなもの。
ポージング写真を何枚か撮ったので見て下さい。
http://usjma.net/c-board/c-board.cgi?cmd=tre;id=entame2
出来に関しては特に言うことはないです。
あえて言うなら出してくれてありがとう海洋堂(笑)


でもせっかくならガチコとかエンペランザとかゴレームも欲しいなー。

*1:戦闘シーンがバンクばっかで手抜き

*2:後半主役メカの出番がほとんどなかった