MG ジム・スナイパーII レビュー


ジムスナイパーカスタムのコンセプトを、ジムコマンドに反映させた機体。一年戦争末期に開発された高性能機として、カタログスペック上ではRX-78ガンダムをも上回るが、完成が戦争末期であった事と高コストであった事から生産数は非常に少ない。
今でこそ「一年戦争最強のジム」という称号で名の知れた人気ジムですが、登場作品である『0080』では、出撃してケンプファー相手に即撃破、出番わずか数秒。ただそれだけのジムでした。風向きが変わったのは90年代後半、ガンダムゲームが多数発売したのと、ファーストガンダム20周年などが重なり「一年戦争ブーム」が起こった際に、このジムが脚光を浴びる事になります。アムロが主人公ではなく、指揮官もしくは一般兵(=プレイヤー)のゲーム場合、この「一年戦争中で開発された量産型の中で、最も性能が高そげ」という設定は、ガンダムをポコポコ増やせない設定サイドとしても、ガンダムよりジムの方がリアル感あると思うプレイヤー側としても、凄く扱いやすい存在だったのです。デザインもいかにも出淵メカな、ヘルダイバーの親戚みたいなツリ目ゴーグルでイケメンなのも良かった。イケメンじゃなかったら高性能でもこんな人気は出てなかったでしょう。
立体物では、OVA展開当時はキット化されず、HGUC0080展開がなされた時、OVA時未キット化で一緒にケンプファーに瞬殺された者同士の量産型ガンキャノンHGUC化されたのに、なぜかジムスナIIだけ長年ハブされ続けらました。あんまりにも出ないので脈絡なくリリースされたROBOT魂が喜ばれたりしたものです。自分もノーマルとWD仕様の2種買ったし、待望のHGUC化された時も2種買いました。ビルドファイターズでは改造機のジムスナイパーK9が登場。メイジンを追い詰めEXAMシステムまで使うチートぶりに違和感が無かったのも、現在のジムスナIIのイメージが既に周知されているからといえます。
そして今回のMG化。もはや「そう来るか、なるほど」という貫禄すら感じます。そういうわけでジムスナIIは発祥は映像作品でも、キャラクターとしての形はガンダムゲーで作られた存在だといえるでしょう。
↓以下レビュー、部分塗装、パーティングライン処理、ツヤ消し仕上げ。








▼正面。






▼バストアップ。ジムコマンドともまったく異なる頭部。
タレ目で貧弱そうな素ジムと異なり、ツリ目ゴーグル、ヘッドギア、頬ダクトと、これでもかとイケメンパーツが付いてます。





▼バイザーが下がり、精密射撃モード。







▼スナイパー・ライフルとシールド装備。





▼背面。バックパック、腰部のサーベルホルダー、脚部のスラスターのレイアウトは、後のネモに繋がるデザイン。





▼メイン武装であるスナイパー・ライフルは、NT-1アレックスのビームライフル、シールドと同様、劇中未使用。設定画でもラフしか描かれていません。
ビームなのか実弾なのかも不明であり、初期のGジェネではビームでしたが、今では実弾が公式設定になっているようです。






▼ライフルを構える立膝ポーズも難なく可能。まぁ劇中ではこんなポーズしてはいないんですが。





▼キットオリジナルで、ライフルにバイポッドを取り付け可能。





▼これもキットオリジナルで、シールドにもバイポッド内蔵。陸戦型ガンダムようにシールド固定撃ちが可能。





▼シールド裏側には、マシンガンの予備マガジンとビームサーベルラックを取り付け可。





ブルパップ・マシンガン装備。







▼劇中ではこの状態で、その高性能を発揮する機会もなくケンプファーに瞬殺されました。






ビームサーベル。劇中未使用。






可動部のパーツにMGガンダムVer.2.0。手首はAGEシリーズのパーツを使用していますが、全体の7〜8割は新規パーツになっています。
うるさくならない範囲のアレンジ、可動部も十分でスナイピングポーズもしっかり決まります。ガンダムVer.2.0ってもう9年前のキットだけど、ぜんぜん古さは感じません。これで値段が3800円。ガンダムVer.2.0は4200円したので、コアファイターが無いとはいえ、9年前より安いって何気に凄いぞ・・・ジムスキーなら買って損はないかと。
発売と同時にお馴染みのホワイトディンゴ仕様がプレバン化されましたが、ランナーのパーツ割りを見ると色々できそうなので、ジムコマンド2種、寒冷地仕様はいける・・・? 一般販売は無理だろうけどプレバンならいけるはず。