MG ガンダムF91 Ver.2.0 レビュー



F91をリアルで体験している世代にとっては、なぜかこの機体にはものすごく特別というか、スペシャルな印象を持っています。アムロの最強ガンダムであるνガンダムとは別の意味で。
それまでの角ばっていたものから流線形へと変更したターニングポイント的な形状。スラスターと一体化した胴体、各部のラジエーター的なディテール。未だ似た機体が少ないオリジナリティのある、アレンジの仕様がないくらい完成度の高いデザインでだと思います。
そしてSDとゲームでの扱い。映画公開当時はSDガンダム全盛期で、新しいガンダムが発表されれば即、武者や騎士になる時代だったので、まったく新しいガンダムであるF91は超好待遇で強キャラ設定にされました。ゲームでは当時バンプレストコンパチヒーローが積極的に展開されていた時期なので、グレイトバトルシリーズなど多数のゲームに出演。スパロボでもヴェスバーが超強力な『EX』の印象が強いです。
そういうわけで、F91には本編以外のメディア展開での活躍機会が非常に多い機体として。カッコイイ、強い、ヴェスバー、分身、フェイスオープン、などアイコンの多さも相まって印象が残るガンダムだと言えます。
↓以下レビュー。パーティングライン処理、部分塗装。ツヤ消しトップコート仕上げ。








▼正面。
キットでは二の腕、フトモモ、スネの中心部、腰リアアーマーの縁取りなど、いわゆる「スミ入れ線」まで色分けされています。








▼ビーム・ライフル装備。








▼背面。腰リアアーマーにビームランチャーをマウント可能。
スネのフィンスラスターは最上部を持ち上げると下の2枚も連動可動、このギミックのためヒザは3重関節という複雑な構造になっています。








▼ポージング。F91は歩行はせず、わりと普通に飛行するガンダム
ビームライフルは劇中ではバグとの交戦で失われ、最終決戦ではデナン・ゲーのものを使用。







▼腰サイドアーマーに収納されているビーム・サーベル。劇中ではバグ相手には2刀流で高速回転しながら使用。








▼UC.120年代の発明品、ビーム・シールド。







▼腰サイドアーマー左側にビームサーベル。右側にビームシールドの予備を収納。






▼ビーム・ランチャー。F91のオプション武装ビームライフルより高出力。ラフレシアにトドメを差した武器として印象深い。
フォーミュラー戦記0122など初期設定では「ビームバズーカ」と表記されていたので、個人的にはかなり長い期間その名前で認識してました。









▼「ヴァリアブル・スピード・ビーム・ライフル」の頭文字を取ってV.S.B.R(ヴェスバー)。
ビームの収束率や発射速度が調整可能で、対象物の耐久力や距離に応じた貫通力を発揮。F91のジェネレーターと直結しているため高出力であり、相手のビームシールドを貫通するほど。







▼劇中ではグリップを持たなくても発射していたので、やろうと思えば一斉射撃的な事もできるはず。
銃身がスライドし両脇に抱えてグリップを持つのは、高出力で発射する際の砲身固定のためかと。







▼バイオ・コンピューターがリミッター解除した最大稼働モード。機体表面が高熱化するため強制冷却が行われ、肩部から放熱フィンが展開し、バイオコンピューターが搭載されている頭部は冷却材を排出するためマスクが開放。







F91のアイコンとも言うべきフェイスオープン。キットではマスク部を差し替え。
ゲーム等では開きっぱなしだけど、基本的には冷却材を排出する時だけ開いて、すぐ閉じます。劇中では、セシリーが鉄仮面に襲われてピンチな所をシーブックが目撃して最大稼働モード発動した時と、ラフレシアにトドメ刺した時の2回オープン。









▼最大稼働時において、機体冷却のため装甲表面の金属粒子が剥離。散乱した金属片が「質量を持つ残像」となり、相手機のセンサーはあたかも複数の敵機が居るように認識し、パイロットも混乱。これぞMEPE攻撃。









▼キットでは通常の頭部とは別に、フェイスオープン変形版の頭部が別に付属。側面が開き、ヒンジ可動によりマスクを後方に収納。
MG Ver.1.0と比べ、マスクが左右に開くのは設定に準拠しており、閉じている時もズレが生じないなど、非常に精密にできています。







▼ただ後頭部にヒンジが丸見えなのが欠点。
もうこれ完全に「意地でも差し替え無しで変形させたる」という趣味的の付属物ですな。





Ver.1.0は一部パーツがクロスボーンガンダムと共通するなど連動展開をしていたため、クロボン寄りの形状でしたが、Ver.2.0はアレンジを控えた設定画準拠版になっています。
Ver.1.0は小型MSのMG化トライアルとして、様々な要素が盛り込まれていましたが、今の目で見ると強度的に不安定な部分もあったりしました。Ver.2.0では強度と安定感を保持したまま小型MSに色分け再現やギミックを盛り込む事が可能となっており、12年間のパーツ成形の精度や設計技術などガンプラの進化が実感できるキットとなっています。
唯一の不満点は手首で平手が付属しないこと。ZZガンダム Ver.kaでも無かったんですけど、なんでだろう・・・そこはオプションパーツ買ってくれと?